2008/10/12に塩那スカイラインから激藪の中を初登頂し、2009/04/12には残雪を踏んで山頂に立った。今の時季は残雪を使っての山行が中心となるが、冬型の気圧配置となりこの週末は荒れ模様が予想された。ギリギリまで粘って山ラン未ケットの大佐飛山へ行くこととし野球親爺さんに声を掛けた。もちろん二つ返事で同行が決まった。待ち合わせの4時半前に新登山口に向かうが、荒天を嫌ったのだろうかクルマは一台もない。平地での小雨は巻川林道では雪へ変わっていた。

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予定通り4時半過ぎにアルミハシゴに取り付いた。林地の急勾配の枝尾根を一気に200m余り上げると百村山先の残雪の尾根筋となる。しかし残雪は途切れがちで始めは夏道を歩き、急勾配を上がった先の三石山で明瞭な雪庇となった。ここで野球親爺さんがアイゼンを装着したが、僕はいつものようにスパ長なのでその必要はない。サル山、山藤山とピークを越えると登り返しはかなりの急勾配となる。黒滝山の手前の急勾配は二段に張られたロープは中途半端な位置にあり、足元の確保に気を使いながらの登攀となった。それでも登り上げるほどにピーカンの青空のもと絶景が広がり、カメラを片手に立ち止まることが多くなる。ほぼ3時間で黒滝山となった。写真左は急勾配の斜面を先行する野球親爺さん、中央は登り来た尾根筋、右は黒滝山山頂から見た鴫内山の稜線

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この先はほぼ平行移動で大した上り下りは無いので絶景を楽しみながらの尾根歩きとなる。 西村山へのコース取りは尾根筋が広がり、鴫内山方向からの枝尾根と合わせたりするので少しばかり戸惑う。この先は東側に那須連山~福島県境の峰々、さらに眼下には塩那道路も見えてくる。そして最後のプレゼントは大長山を過ぎてやってきた。待ちわびた大佐飛山が雪尾根の先に雄姿を現した。今朝まで降っていた新雪に真新しいトレースを刻み、何とも爽快な贅沢な時間だ。鞍部から緩やかに登り返すと見覚えのある山頂となった。登山口からほぼ6時間だった。写真左は那須連山~福島県境の峰々でその間に旭岳が見える、中央は西から南西方向の高原山、右は雪尾根の先の大佐飛山

P4060061P4060064140406黒滝山・大佐飛山
下りは、トレースを忠実に辿ったが、西村山には鴫内山方向からのスノーシュートレースが続いていた。また黒滝山からの急勾配の下りでこの日唯一の単独者と出会った。黒滝山で雪洞幕営するとのことだった。その後は順調に下り、往復10時間30分の楽しい山行を終えた。写真左は大佐飛山山頂、中央は大長山への登り返し