2009年7月にOGNAほたかスキー場から武尊山をピストンしたが、その時に登れなかった中ノ岳と剣ヶ峰が気になっていた。剣ヶ峰は北峰との鞍部から取り付こうとしたが灌木藪と勾配に諦めたのだった。今回はそれにセビオス岳を併せて登ることにした。そこでOGNAほたかスキー場にバイクをデポし、武尊牧場スキー場から登ることにした。
セビオス岳(1870m、鎌田)へは武尊牧場スキー場のゲレンデを直登し、リフト終点からは尾根筋を辿ることになる。ゲレンデ内の雪はまばらで、雪解け水が流れる傍らにはふきのとうが芽を出している。同時にスタートした3人組パーティーの後ろを行くも、つくば100の練習で昨日25kmを歩いていたこと、更には剣ヶ峰のためのザイル・登攀器具を背負っているせいか足取りが重く着いていけない。ゲレンデを過ぎると雪は極端に増えてくるが、先行者のトレースがあるので楽をさせてもらう。雪はほど良く締まって入るが、体重と荷物のせいだろう、明らかに自分のトレースが一段と深い。地形図上の避難小屋(確認できず)辺りを過ぎると稜線がはっきりしてきて雪庇尾根となる。終始見えていた中ノ岳南側の岩稜が大きくなるとセビオス岳となった。積雪は1m以上はあるようで山名表示などの目印は見当たらない。登山口から3時間13分を要した。写真左はセビオス岳手前から登り来た雪庇を見たところ、中央はセビオス岳山頂
中ノ岳(2144m、鎌田)はセビオス岳から見ると南側に大きな岩稜が塊となってせり出している。セビオス岳から先も雪庇が続くが次第に勾配は増し、トレースは岩稜の右側の急斜面を巻き上げるように続いている。先行するパーティーの刻んだステップに靴を乗せるだけなのでかなり楽をさせてもらった。それでも腐りかけた雪の急斜面のトラバースには結構消耗した。先行するパーティーとの微妙な距離感を保ちながらトレースを追うとほどなく中ノ岳山頂となった。もちろん表示物は雪の下で何もないが、360度の絶景が広がっていた。西には武尊山、北には至仏山・燧ケ岳の尾瀬、東には日光白根・皇海山などが手にとるように見渡せた。セビオス岳から1時間23分。写真左は中ノ岳手前の岩稜、中央は中ノ岳山頂から見た尾瀬方向で至仏岳・燧ケ岳が綺麗だ、右は南側の家ノ串山と剣ヶ峰
剣ヶ峰(2083m、鎌田)は前武尊の北側にある急峻な頂きだ。武尊山の尾根続きで南西に位置する剣ヶ峯山(2020m)と区別するために川場剣ヶ峰とも呼ばれている。中ノ岳から南へ尾根筋を下ると中ノ岳ジャンクションとなり武尊山への分岐となる。これを前武尊の方に分岐する。この辺りは雪が少なく夏道が既に顔を出しているので、アイゼンだととにかく歩き難い。だんだんと剣ヶ峰が近付いてくるがどう見ても登れそうにない。それどころか東側のトラバース路でさえ雪が腐り今にも滑りだしそうだ。半ば登頂は諦めて前武尊との鞍部まで来ると、少しばかり傾斜が緩んでる。見上げると雪面にクラックが入っているがどうにか登れそうだ。ザックをデポしザイルをもって急斜面に取り付いた。キックステップで足元はどうにか確保できる。一番の難所は中程からの岩場だった。アイゼンを付けたままでの3点確保で緊張の連続だったが、どうにか岩場を抜け尾根筋の灌木帯へ入った。あとはシャクナゲ薮を強引に乗り越えて石祠の建つ山頂に立った。年に数えるほどの人しか踏むことのないピークは絶景ポイントだった。下りは岩場を避けて、灌木帯を僅かばかり懸垂下降した。鞍部から往復50分。あとは前武尊からOGNAほたかスキー場に向けて下山したが、登りに使わなくて良かったと思うほどの急勾配だった。8時間35分かかりやっとのことデポしたバイクに戻った。写真左は前武尊との鞍部から見た剣ヶ峰でここを登った、中央は中程の岩場で冷や汗ものでクリア、右は剣ヶ峰山頂で家ノ串山~中ノ岳~武尊山の稜線が見える
セビオス岳(1870m、鎌田)へは武尊牧場スキー場のゲレンデを直登し、リフト終点からは尾根筋を辿ることになる。ゲレンデ内の雪はまばらで、雪解け水が流れる傍らにはふきのとうが芽を出している。同時にスタートした3人組パーティーの後ろを行くも、つくば100の練習で昨日25kmを歩いていたこと、更には剣ヶ峰のためのザイル・登攀器具を背負っているせいか足取りが重く着いていけない。ゲレンデを過ぎると雪は極端に増えてくるが、先行者のトレースがあるので楽をさせてもらう。雪はほど良く締まって入るが、体重と荷物のせいだろう、明らかに自分のトレースが一段と深い。地形図上の避難小屋(確認できず)辺りを過ぎると稜線がはっきりしてきて雪庇尾根となる。終始見えていた中ノ岳南側の岩稜が大きくなるとセビオス岳となった。積雪は1m以上はあるようで山名表示などの目印は見当たらない。登山口から3時間13分を要した。写真左はセビオス岳手前から登り来た雪庇を見たところ、中央はセビオス岳山頂
中ノ岳(2144m、鎌田)はセビオス岳から見ると南側に大きな岩稜が塊となってせり出している。セビオス岳から先も雪庇が続くが次第に勾配は増し、トレースは岩稜の右側の急斜面を巻き上げるように続いている。先行するパーティーの刻んだステップに靴を乗せるだけなのでかなり楽をさせてもらった。それでも腐りかけた雪の急斜面のトラバースには結構消耗した。先行するパーティーとの微妙な距離感を保ちながらトレースを追うとほどなく中ノ岳山頂となった。もちろん表示物は雪の下で何もないが、360度の絶景が広がっていた。西には武尊山、北には至仏山・燧ケ岳の尾瀬、東には日光白根・皇海山などが手にとるように見渡せた。セビオス岳から1時間23分。写真左は中ノ岳手前の岩稜、中央は中ノ岳山頂から見た尾瀬方向で至仏岳・燧ケ岳が綺麗だ、右は南側の家ノ串山と剣ヶ峰
剣ヶ峰(2083m、鎌田)は前武尊の北側にある急峻な頂きだ。武尊山の尾根続きで南西に位置する剣ヶ峯山(2020m)と区別するために川場剣ヶ峰とも呼ばれている。中ノ岳から南へ尾根筋を下ると中ノ岳ジャンクションとなり武尊山への分岐となる。これを前武尊の方に分岐する。この辺りは雪が少なく夏道が既に顔を出しているので、アイゼンだととにかく歩き難い。だんだんと剣ヶ峰が近付いてくるがどう見ても登れそうにない。それどころか東側のトラバース路でさえ雪が腐り今にも滑りだしそうだ。半ば登頂は諦めて前武尊との鞍部まで来ると、少しばかり傾斜が緩んでる。見上げると雪面にクラックが入っているがどうにか登れそうだ。ザックをデポしザイルをもって急斜面に取り付いた。キックステップで足元はどうにか確保できる。一番の難所は中程からの岩場だった。アイゼンを付けたままでの3点確保で緊張の連続だったが、どうにか岩場を抜け尾根筋の灌木帯へ入った。あとはシャクナゲ薮を強引に乗り越えて石祠の建つ山頂に立った。年に数えるほどの人しか踏むことのないピークは絶景ポイントだった。下りは岩場を避けて、灌木帯を僅かばかり懸垂下降した。鞍部から往復50分。あとは前武尊からOGNAほたかスキー場に向けて下山したが、登りに使わなくて良かったと思うほどの急勾配だった。8時間35分かかりやっとのことデポしたバイクに戻った。写真左は前武尊との鞍部から見た剣ヶ峰でここを登った、中央は中程の岩場で冷や汗ものでクリア、右は剣ヶ峰山頂で家ノ串山~中ノ岳~武尊山の稜線が見える