2011年02月

菖蒲ヶ浜から中山

中禅寺湖西岸の千手ヶ原に位置する中山(1519)へのルートをネットで探してみたがほとんどなかった。地形図をみると西ノ湖側の北西尾根と千手ヶ浜側からの東尾根が順当だろう。野球親爺さんの山行記録を見ると北西尾根から東尾根に下りているので、勾配、シャクナゲ薮となかなか手強そうだが、アプローチの短い東尾根を登ることにし菖蒲ヶ浜を目指した。


いつものように朝駆けで、5時4分、菖蒲ヶ浜から千手ヶ浜へ向かう遊歩道に入った。積雪は20cm位だが冷え込んでいるので適度にクラストしつぼ足での軽快なスタートとなった。赤岩を過ぎた辺りから積雪が増し踏み抜きが極端に多くなったのでスノーシューを装着した。1時間35分で千手ヶ浜となると、朝日に染まり出した男体山が中禅寺湖越しに姿を現してくる。雪面には湖畔を南下する薄いトレースがあるだけだ。目指す中山は浜の西側だが、そこまでの千手ヶ原には幾筋の流れがある。その中でも柳沢川は容易に渡れず、川沿いに歩きながら渡渉点を探すと車道が現れ簡易の鉄板橋が掛かっていた。そのまま進むと日光水産センターの施設となり、この裏手から真っ白な雪面を東尾根を目指しほぼストレートなトレースを刻んだ。良く締まった雪に快適なスノーシューハイクとなった。写真左は千手ヶ浜からの男体山、中央は柳沢川の先に見える中山、右は東尾根の起点


流れのない柳沢川の支流に掛かる堰堤を過ぎると東尾根の起点となる。そのままスノーシューで尾根筋に上がりしばらくはそのまま歩くが、ピーク手前500mまで来るといよいよ勾配を増しアイゼンに変えた。あとはピークを踏むだけと、スノーシュー、バックパックをデポし先を目指した。この直後の登りは半端ではなく、立木を手掛かりによじ登ることとなった。さらにその先はシャクナゲ薮を覆う積雪となるが踏み抜きの連続となる。雪とシャクナゲを漕ぐという二重のラッセルとなってしまった。確かに一歩一歩はきついけどピークは確実に近付いていると言い聞かせ粘った。格闘すること1時間、8時40分、目の前に山部さんの山名板が見えてきた。横を見ると栃木の山紀行さんの山名板もある。残念ながら展望は立ち木の中で殆んどない。戻りはトレースを追い、心地よい疲労の中で菖蒲ヶ浜となった。登り3時間36分、下り2時間37分。写真左は痩せ尾根のシャクナゲ薮、中央は山頂、右は千手ヶ原の自分のトレース

110210中山

銅親水公園から中倉山、沢入山、オロ山

今日の三山は山ラン未ゲットなのでまとめて登ることにした。そこでルートだが、仁田元沢林道をつめて南尾根から登り詰めるのが定番のようだが、どの山行記録を見ても取り付きが急勾配な上に分かり辛いらしい。そこで地形図を眺めていると東尾根と南尾根の間に林道の中程のクランク位置より始まる尾根筋を見つけた。ほぼ一本調子の登りで山頂尾根直下が急勾配となってるが登れそうな気がする。3時半に家を出てほぼ1時間で足尾銅親水公園の駐車場に着いた。


4時42分、まだ真っ暗な中ライト2本で公園内に入った。銅橋を渡り、展望階段登り口を上がるとチェーンゲートとなる。これをまたぎ先に進むがトレースの先には大岩があり行く手を塞いでいる。辺りは真っ暗で仁田元沢を渡る導水管橋を見つけられない。河川敷に降りたり、展望スペースに上がったりと探すが見つからない。もう一度地形図を見直し大岩の先に導水管橋があることを確認し、再度大岩まで行ってみた。なんと大岩を回り込むトレースを見つけ進むと導水管橋となった。いきなり25分のロスだ。導水管橋を渡り、水神の前から仁田元沢林道へ下りる。林道は一部に雪が残る程度で特に歩き難いことはない。クランク(826)のところで林道は枝尾根を切通し、ライトを当てると緩斜面が照らし出された。一瞬迷ったが気が付くと赤土の斜面に取り付き尾根上に乗っていた。赤土とズレ石の滑りやすい馬ノ背のほどほどの登り勾配が続く。次第に明るくなり周りの山並が見え始め、前方には山頂に向かう急峻な尾根筋が確認できる。尾根に取り付いて約1時間で1200近くまで上がるとやっとのことで灌木帯となってきた。すると尾根筋は広がり同時に勾配も増してきた。さらには雪も出てきてペースが落ちる。ここで力強い助っ人の登場だ。一筋の鹿道が雪面に続き立ち木を手掛かりに必死に登ると右手に直立する大岩が見えてくる。この大岩を巻きこむように東尾根上に登り付くと瓦礫の好展望スペースとなり前日光の山並が飛び込んできた。積雪は30cm程度あるが、相変わらず鹿道を追うとほどなく山頂尾根となり南尾根からのトレースと合流した。トレースの中には3日前の烏ヶ森さんのものと思われるワカンもあり安心する。三角点峰(1499.5)が東側にあるとのことだが標石は雪の下で確認できずそのまま西を進むと中倉山山頂となった。360度の展望は圧巻で、庚申山、オロ山、沢入山、その奥に皇海山、県境の峰々、大平山~社山、その奥に男体山が雲海の上に顔を覗かしている。写真左は雲海の上の大平山~社山とその奥の男体山、中央は中倉山山頂(1530)だが実は最高点はこの奥に見える1539Pである、右はこれから歩く沢入山~オロ山とその間に見える皇海山


中倉山の最高点(1539)まで行くと、次の沢入山までの稜線がはっきり見えてくる。この間の核心部分の痩せ尾根にも雪はなく難なく通過すると鞍部越しに沢入山への急峻な稜線が右へ巻くように続いている。ちょうど鞍部付近では20数頭のニホンカモシカの群れがキーンという警戒音とともに四方に散れて行くのが見える。おかげで尾根筋には鹿道が描かれているので、多少の糞を我慢すれば快適な尾根歩きは続く。沢入山手前の1640Pを過ぎた辺りから一面の雪面となるが適度にクラストしているのでつぼ足でも踏み抜くことはほとんどない。それでも尾根筋を少しでも外すと傾斜の雪に足元をすくわれるので慎重に進み沢入山となった。山頂には三角点と文字の消えた山名板が下がっていたのでマジックで上書きしておいた。基本的に山中でのマーキングはしたことが無いのでこれが初めての仕業だw 写真左は中倉山から直ぐの痩せ尾根で目指す沢入山は先のピークの裏側で見えない、中央は登り来た尾根筋を振り返ったところで中倉山は雲海の中に消えている、右は沢入山山頂


沢入山から先は小さなアップダウンで徐々に高度上げていくが、少しでも尾根筋を外すとクラストした雪面に滑りそうになるので一歩一歩慎重な歩みとなる。次第に積雪は増しピーク手前500mの急斜面ではアイゼンを付け鹿道を追い立ち木を手掛かりによじ登った。次の平坦地では積雪は腰丈となり動きが取れず、仕方なく回り込むように続く鹿道を追うが尾根筋からは離れる一方となりスノーシューに切り替えた。それでもたまには踏み抜くが鹿の餌場となっている笹原の平坦地を快調に通過しピーク手前200mとなると再び急勾配となった。ここからはスノーシューでのラッセルとなるが、部分的には1mを越えるような積雪の中には、流石に鹿道もなく立ち木を支えに必死の行軍となる。何度となく雪に埋まりながら100m余りの距離を35分を掛けてピーク東の尾根に乗った。幸い醜いシャクナゲ薮は雪の下で大人しくしているのでここからは難なく山頂となった。オロ山は三角点峰でピークを少しばかり西に行った所に標石があるとのことだがもちろん雪の中で確認は出来ない。山名表示も見当たらなかった。ここからは西側に庚申山~鋸山~皇海山の絶景となるはずだが、登頂と相前後してガスが張り出し薄ぼんやりしか見えない。写真左は沢入山からオロ山へ向かう稜線、中央はオロ山山頂で三角点近くからの東側最高点方向だがシャクナゲは雪の下、右は西にかすかに見える鋸山~皇海山

110206中倉山・沢入山・オロ山
予定していた時間より1時間余り早いAM11時前の下山開始となったが、ガスが急激に張り出し風も吹き始めてきたので急ぎ足で下り始めた。ラッセルで喘いだ急斜面も下りとなれば順調そのもので、沢入山、中倉山と順調に通過し取り付いた枝尾根を下りた。両サイドに深く切り立った斜面には立木はほとんどなく、これが足尾の煙害により作られた日本のグランドキャニオンなのかと少しばかり複雑な心境の中で立松和平氏の顔が浮かんできた。14時45分、駐車場に戻り10時間の山行を無事終了した。写真左は下りの尾根筋で尾根の両側に立木は無い、中央は反対方向を見上げたところで山頂への稜線が見える

小春日和の社山

この時期の社山は6時間の行程となりそうなので、午前中の内に戻るには夜明け前に歩き始めないといけない。阿世潟までは湖畔歩きとなるので暗くても大丈夫と3時半に家を出た。ほぼ1時間で歌ヶ浜に着き、無人の駐車場にクルマを停めた。


真っ暗な4時50分にヘッドライトと手持ちのライトの2本で阿世潟へ向かう遊歩道に入った。半月峠への分岐となる狸窪までは除雪されていたが、その先は深いところでは膝丈ぐらいの積雪があった。ほぼ1時間で阿世潟まで到達し、阿世潟峠への林間コースに入ると積雪は増しつぼ足だと踏み抜くことが多くなりスノーシューを装着した。夏道に沿った古いトレースを辿り、途中からは積雪の少ない枝尾根を直登し阿世潟峠の上部で稜線へ出た。しばらくはスノーシューのまま歩いたが、ほどなく痩せ尾根となりアイゼンに切り替えた。これで足元はしっかりしたが、長い登りが続き次第に積雪も増し足が悲鳴をあげペースが落ちる。それでも右手には終始男体山が、左手には足尾の山並の後方に富士山も望め、高度を上げるほどにその見え方が変化してくるので楽しい。ようやく山頂部が見える頃になると尾根筋は鹿の餌場となっており糞だらけで、キーンという鹿の警戒音が足尾の山の方から聞こえてくる。鳴き声の方を見ると鹿の群れが笹の葉を食んでいた。写真左は阿世潟からの遊歩道、中央は痩せ尾根、右は山頂

110203社山
やっとのことで社山となったが、この日は日差しも強くほぼ無風とすこぶる快適で、写真撮影、山ランの無線交信、腹ごしらえとしばし山頂を楽しんだ。下りも景色を楽しみながら自分のトレースを忠実に辿った。登り3時間22分、下り2時間10分。写真左はピーク直下から見た男体山、中央は狸窪付近から見た社山

還暦オヤジ
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