40数年前だろうか、確か小学生の頃に家族でスケートに行ったことがある。はっきりした記憶ではないが、鶏頂山開拓の天然氷のスケート場だったと思う。その場所は今ではビニールハウスが並び、その奥はゴルフ場となっている。二方鳥屋山はそのゴルフ所の奥にあり、コース内を通らないと行くことが出来ない。そこでクラブハウスを訪ね、通過の許可をもらい駐車場にクルマを置いた。

100811二方鳥屋山・狸原山
13時30分、ゴルファーのラウンドする中をコース内のカート道を15番、16番と歩き17番ティーグランドの後方にある東屋の裏手から山に入った。直ぐに急斜面の下りとなるが、右側にはピークへ伸びる尾根筋があり、トラバース気味に尾根上に上がると、アスファルトの林道となった。2分余りで林道は終わり踏み跡は山の中へと続いていた。雑木林の中にはピンクのテープが下がり、薄いが踏み跡も確認できる。しばらくして勾配が増してくると尾根筋は笹の密藪となってくる。背丈ほどの笹薮の中の薄い踏み跡を必死に追うと、ほどなく膝丈の笹原の急勾配となり、一登りで山頂となった。山頂には馴染みの山名板が下がり、南側には高原山とその北斜面に広がるハンターマウンテンスキー場が正面に見えていた。戻りは往路を辿るが、林道からは尾根筋を外さずにゴルフ場となったが、その場所は16番ショートホールのグリーン奥だった。あとはカート道を戻り、キャディマスター室でお礼を言ってクルマに戻った。登り50分、下り33分。写真左はゴルフ場のカート道、中央は山頂


狸原山へは鹿避けのフェンスを越えなければならないので、入口となるゲート前の農家に向かい、ゲートからの入山許可をもらった。ゲート前までクルマで進み、扉をあけると背丈を超える笹薮が待ちかまえていた。狸原山は台地状の鶏頂高原の西側に突き出たピークで、登山口となるゲートの方が狸原山より高い位置にある。従ってゲートを入ると緩やかに下り、鞍部より登り返した先が山頂だ。こう書くと、いとも簡単そうだが実のところはかなりハードだった。ゲートからピークまでは直線で500m、50mのアップダウンだが、ピーク手前こそ低いものの、その大半は腰丈から背丈の笹の密藪となっていた。所々にピンクのテープが下がってはいるが踏み跡は薄く、終始藪漕ぎとなり直線的にピークに向かった。辿りついた山頂は大岩が占領し、傍らに3枚の板が下がっていた。視界も無く、まとわりつくアブの大群に閉口し、早々に撤退を決めた。戻りは往路をなぞった。往復30分だったが、時間以上にハードな山行だった。帰り際に農家の方にお礼を言いに伺ったら、今年二人目の入山者だと言っていた。不法侵入者は別だがw 写真左は登山口となるゲート、中央はルート上の一面の笹原、右は山頂部