福島側から黒滝股山へ登ろうと計画したが、どうしても13時半までには帰宅しないといけないので暗いうちから歩くことにした。前夜の降雪もあり、結果的にはこの早出が功を奏したことになった。天気予報は曇りだが、栃木側は霧雨で最悪偵察でも良しと軽い気持ちで登山口となる水無小出原地区にクルマを入れた。アスファルト舗装が切れると直ぐゲートとなり、車進入禁止・入山禁止と標示がされていた。ゲート横にクルマを停める。


3時20分、ゲートを抜け林道に入った。月明かりの中の雪道を歩くこと10分、1095Pへの尾根取り付きとなる。取り付いたが傾斜がきつい上に雪と落ち葉で滑って登れない。早々とアイゼンを取り出した。尾根筋には雑木の幼木が多く、歩き難いが手掛かりとしては丁度良い。ここで一気に350mを上げ50分で1095Pとなった。この先はアップダウンを繰り返しながら300m余りを上げることになるが、直線距離で2kmはきつい歩きとなった。1175Pが近付くにつれてアスナロが多くなり次第にペースが落ちてくるが、積雪が増してくると残雪を繋いで歩けるようになる。それでもアスナロ薮は容赦なく続き、所々で尾根筋を塞ぎ出す。こんな場合は無理をせず、少々足元は不安だけど西側の斜面をトラバース気味に進んだ。写真左は林道ゲート口、中央は尾根筋のアスナロ薮、右は山頂直下の急勾配


雪はどんどん深くなり、最後の急勾配では膝下くらいのラッセルとなった。雪と格闘すること3時間半余りでやっとのことで山頂となったが、全方向の絶景が疲れを吹き飛ばしてくれた。東側には那須の山々が、南西方向には男鹿岳、大佐飛山、日留賀岳などの塩那の山並が見える。写真左は山頂の山名板、中央は東側県境尾根で先には三倉山・大倉山・茶臼岳などが見える、右は塩那の山並(大佐飛山・男鹿岳・鹿又岳・日留賀岳)

110421黒滝股山
戻りはピストンで下ったが、気温の上昇に伴い雪は腐りだし、アイゼンに付着した雪が団子状態となり苦労した。早出したことが設定時間内の往復を可能にしてくれた。写真左は山頂直下のトレース、中央は急勾配のトレース

林道ゲート(3:20)→1095P(4:21)→黒滝股山(6:51-7:15)→1095P(8:56)→林道ゲート(9:21) 行動時間:6時間01分