天候不順が続きこの2週間山へ行けずフラストレーションが溜っていた。今日もすっきりしない曇り空だが出掛けてみた。目指したのは群馬長野県境の山で下仁田ICから南牧村を抜け上野村に向かう。県道124号線を西進しクネクネと山道を上がるとぶどう峠となる。自宅からは2時間半だ。


ぶどう岳(1622m、浜平)、新三郎(1682m、浜平)は群馬長野県境にあり、群馬県側は上野村で長野県側は南佐久郡北相木村にまたがる。ぶどう峠の切通しからの県境尾根へ取り付きを探すと長野側に少し入ったところに踏み跡が見つけた。しかしその先は分け入ることが嫌になるほどの笹薮が見え、スパ長と合羽で完全武装して取り付いた。背丈を越える笹薮の中の踏み跡を上がると直ぐに尾根筋となったが、しばらくは笹薮が続きあっという間にずぶ濡れとなる。尾根筋を緩やかに上がると小さな鞍部となり笹薮は終わる。あとは尾根筋の踏み跡を忠実に追い、一登りするとぶどう岳となった。山頂は尾根筋の小さなピークといった感じである。ぶどう峠から25分。写真左は取り付いて直ぐの笹薮、中央はぶどう岳山頂


新三郎へはそのまま尾根筋を北進し1561鞍部から登り返すと鉄塔巡視路と出合う。ほどなく安曇幹線2号線197号鉄塔となり続けてもう一つの鉄塔となったが、鉄塔上部はガスに覆われ送電線は見えずその関係は確認できない。鉄塔を過ぎ尾根筋を上がるとマムシ岳尾根への分岐となるがこの先も踏み跡はしっかりしているので歩きやすい。進むにつれてシャクナゲ薮が増えてきて岩場も所々に現れる。稜線を塞ぐ大岩は長野側に巻き上げるように越え岩稜の新三郎となった。思いのほか山頂は広く西側はテーブルの様に張り出していた。生憎のガスで視界は無いが、目の前に木立は無く晴れていれば素晴らしい絶景ポイントなのだろう。登り80分、下り68分。写真左は先端がガスに覆われた鉄塔、中央はシャクナゲ尾根筋、右は新三郎山頂


船坂山(1446m、浜平)へはぶどう峠から峠道を下る途中にあるぶどう峠林道のゲート前から取り付くことにした。この林道が何処へ伸びているのか分からなかったがゲート右には鉄塔巡視路への黄色い標柱があったので、上手くすれば山頂への尾根筋に上がれるだろうと歩きだした。林道は山頂から北に伸びる枝尾根に向かい途中まで来るとガスの中に鉄塔が見えて来る。鉄塔直下まで来ると林道は終点となりその先に神流川線11号鉄塔の案内標柱が建っていた。この鉄塔の建つ尾根筋を上がるとしっかりとした踏み跡があり、ほどほどの勾配で山頂に向かっていた。登り付いたのはピークの北西端で少しばかり南東に歩くと岩稜の山頂となり、三角点標柱と山名板が下がっていた。登り40分、下り33分。写真左は登山口となったぶどう峠林道ゲート口、中央は船坂山山頂


マムシ岳(1308m、浜平)は日向沢の北側にあり鉄塔巡視路を使っての山行記録がいくつかある。それらを参考に最短距離ということで安曇幹線2号線の202・203号鉄塔の巡視路を入った。巡視路は直ぐに日向沢を丸太橋で越え沢沿いに上がっていくようだったがどうも踏み跡が薄い。それに202・203号鉄塔がどの尾根筋にあるのかも把握していなかったので目の前にある枝尾根に上がることにした。この枝尾根は地形図では山頂西側に真っ直ぐ伸びているので勾配はきついが間違いないことは確信できた。案の定、尾根筋は急勾配で休み休みの登りとなったが薮もなく立木を手掛かりに這い上がった。30分で202号鉄塔となり、次の203号への巡視路は無視してそのまま尾根筋を登った。相変わらずの急勾配だが必死に登ると岩稜のピークとなった。山頂部は更に東側にあり、岩稜のアップダウンを足元に気を使いながら進むと三角点標石のあるマムシ岳となった。名の通りマムシを彷彿させる岩尾根の先のピークだった。下りは202号鉄塔までピストンしその先は巡視路を下ったが、踏み跡は薄く普段使わせてもらう巡視路とは異なっていた。登り60分、下り44分。写真左は日向沢を渡渉して直ぐに取り付いた尾根筋の急勾配、中央はマムシ岳山頂