西丹沢の山に登ってきた。9日夜に栃木を出て、丹沢湖の玄倉ビジターセンターに着いたのは朝の5時だった。行程を考えればすぐに出発したいところがが、どうしても眠気がとれずクルマを出たのは7時を過ぎていた。この時点では周回は中半諦め大杉山までのピストンで良しとしていた。
玄倉川橋を渡り少し行くと尾根の突端に石段が現れた。取り付くといきなり急登な上に、砂状の滑りやすい斜面で登りにくい。テープや踏み跡らしきものもあるがあっちこっち交差していて一定しない。朽ちたアンテナを過ぎると一旦勾配は緩み722Pとなるがその後も急勾配は続きやっとのことで最初のピークとなった。防獣用有刺鉄線には遠見山との山名板が下がるが、ここが戸沢ノ頭のようだ。写真左は取り次いだ石段、中央は見た目以上に急勾配の尾根筋、右は戸沢ノ頭
ここからは平坦な広い尾根となり直ぐに三角点のある大杉山となる。ここまで2時間と順調で足は自然と次に向かっていた。しかし次第に踏み跡は薄くなり、ヤセ尾根、白ザレした急登が続き気の抜けない歩きとなった。特にヤブ沢ノ頭への登りは勾配がきついばかりか足場が悪くかなりの難所だった。写真左は大杉山、中央は途中のヤセ尾根、右はヤブ沢ノ頭で登山道との出合
やっとのことでヤブ沢ノ頭直下の登山道に飛び出した。今までに比べれば高速道のような登山道で一気に板小屋沢ノ頭をピストンしヤブ沢ノ頭へ戻った。ここは檜洞丸から箒沢へ下るルート上で良く整備されているが、次の石棚山への登り返しはきつい。石棚山は三角点標柱があるが尾根の肩のようなピークだった。写真左は板小屋沢ノ頭、中央はヤブ沢ノ頭、右は石棚山
さらに高度上げていくが、急傾斜では木段が設置されているので次のテシロノ頭となった。ただこの先から見えたピラミダスな同角ノ頭が不気味だ。案の定、足の運びは重く、木段でさえ段差がきつくペースが落ちる。登りついた同角ノ頭で30分の長休みとなった。写真左はテシロノ頭、中央はテシロノ頭から見えた同角ノ頭、右は同角ノ頭
石小屋ノ頭、大石山と続く急勾配の下りは、足の踏ん張りが弱くなったためだろうかとにかく滑るので気が抜けない。ユーシンロッジまでの下りがとにかく長く感じた。写真左は石小屋ノ頭、中央は大石山へのクサリ場、右は大石山
この時点で17時、どちらにしろ明るいうちには玄倉には戻れないし、またこの山域に来るのも面倒と当初の予定通り桧岳山稜に向かった。雨山沢に沿った桟道を行くと雨山峠となる。写真左は雨山沢沿いの桟道、中央は雨山峠、右は雨山への尾根筋
この辺りから日没となりヘッ電を頼りに尾根筋の辿り、雨山、桧岳、伊勢沢ノ頭と順調に通過した。写真左は雨山、中央は桧岳、右は伊勢沢ノ頭
ここからは玄倉に向けての下山となるが、地形図を見ると山神峠からのルートが最短に思えた。踏み跡もしっかりしているし山神峠まで一気に下った。確かにヘッ電だけなので踏み跡は見づらいが所々には行政の道標が玄倉への方向を示しているし何の疑いもなく指示に従った。ところが登山道は崩落により途切れていた。仕方なく山神峠に戻り、ユーシンの方に向けて歩き出すが、こちらも同様に崩落で道は途切れている。残され脱出法は戻るしかないと必死に400mを登り返した。再び伊勢沢ノ頭となるとひと段落、最後のおにぎりを詰め込むと秦野峠へ向かった。なんとここらの道のりの長いこと、やっとのことで林道に降り立ち、玄倉に帰還した時は26時になっていた。19時間、39㎞、命からがらの生還であった。戻って確認すると山神峠から玄倉への道は荒れて廃道となっているとのことだった。反省(;´・ω・) 写真は今はなき道を案内する山神峠の道標
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田代橋の袂に大きな案内板がある。ちょうどその前は公衆トイレがあり駐車余地となっていた。この山塊を周回するにはどうしても真ん中にある達磨タケ山が残ってしまう。ということで昨日のうちに登っておいたので、気楽なスタートとなる。写真は発着とした田代橋の袂にある案内板
まずは第六天を目指し尺里峠まで曲がりくねった車道を行くが、虫沢古道を守る会の案内柱が次々に行く手を教えてくれる。途中からは車道をショートカットするように古道が続き約1時間で尺里峠となった。切通し南側に上がり尾根筋を一登りすると三角点標柱のある山頂となった。写真左は虫沢古道、中央は尺里峠、右は第六天の標柱
尺里峠まで戻り、高松山への順路行く。ここはしっかり整備されているので歩きやすく迷うようなところもない。木立の中でほとんど展望はないが、登りついた高松山は切り開かれた広い山頂で絶景ポイントとなっていた。残念ながら富士は頭を隠していた。写真左は峠から登山道、中央は高松山山頂、右は山頂からの頭を隠した富士
西ヶ尾までは距離は近いが鞍部(ヒネゴ沢乗越)からの80mの登り返しはかなりの勾配である。山容もピラミダスだが山頂には山名を表示するものは見当たらなかった。写真左はヒネゴ沢乗越の案内標柱、右は何もない西ヶ尾山頂
この先も100mを下げ、同じく登り返すがP817への登りはかなりきつい。その先は軽いアップダウンで、最後の急登でダルマ沢ノ頭となった。このルート一番の高点だが眺めはない。写真左は途中からのダルマ沢ノ頭、中央は急登の木段、右は山頂
そして少し下がった尾根の肩がタケ山になるが、ここには表示物は一切見当たらなかった。写真は何もないタケ山山頂部
タケ山からの下りは半端でない。急傾斜の木段を下り、最後に鉄製のステップを降りると林道となった。反対側がシダンゴ山の案内板がある。ここも最後は急な木段となり、植林が切れると一面のアセビ林となりシタンゴ山となった。写真左は登り口、中央は急登部の木段、右は山頂
最後の宮地山へは地形図の破線を追い、急傾斜の植林地を下り順路に乗った。しっかりした林道が続き、鉄塔を過ぎると緩やかな登りとなり、西側から巻き上げるように山頂となった。無線の相手探しに梃子摺りタイムロスがあったが、とりあえず7時間で周回できた。写真左は宮地山への整備された登山道、右は山頂
地形図を見ると北側に林道があり、最短ルートのように思えた。幸い林道ゲートが開いており躊躇なく進入すると、細いがしっかりしたコンクリート道が続いていた。北側の尾根筋近くに駐車余地を見つけ、適当に尾根筋に取り付く。植林地なので踏み跡が交差していたが、歩きやすそうなところを登った。ほどなくアオキの潅木藪となり踏み跡を探しながら上がる。抜けると雑木林となり一登りで緩やかな山頂尾根となった。辿り着いた山頂は山名板があるだけで眺めもない。戻りは適当に下った。最大の誤算は林道ゲートが施錠されていたこと。ただ近くの民家で合鍵を借りることができ事なきを得た。往復1時間。写真左は取り付いて直ぐの踏み跡、中央は山頂部